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姫路生まれの私は、大学時代を広島で過ごしました。地元・兵庫に恩返しがしたいという思いから神戸での就職を決めました。憧れのまち・神戸での生活。新しい土地に飛び込むことに、正直不安もありましたが、その背中を押してくれたのが、神戸市の宿舎借り上げ支援制度でした。毎月10万円の家賃補助に驚きました。引っ越しや生活費の不安が大きかった時期、制度によって経済的な安心だけでなく、心の支えも得られた気がしました。住むところを提供してもらえた感覚。神戸に温かく迎え入れてもらえたような気持ちになったことを、今でもよく覚えています。そのおかげで、保育の仕事にしっかり向き合うことができたと、とても感謝しています。
結婚を機に念願のマイホームを購入。夢の1つを叶えることができました。頑張れば、夢を叶えられる。そんな仕事に誇りと希望を持ってもらえたら嬉しいです。産休・育休を経て復帰した際には、保育料貸付制度にも助けられました。子どもの保育料の負担に加え、時短勤務で収入が減る中でも、この制度のおかげで経済的な不安がぐっと減り、安心して職場に戻ることができました。子育てをしながら働くことには覚悟がいりますが、神戸市のさまざまな支援が、ライフステージの変化に寄り添ってくれていると感じています。「保育の仕事を続けたい」という思いを支えてくれる環境が、神戸にはあります。
せんせいは小さいころからの憧れの職業でした。毎日子どもたちと過ごせることが何よりの喜びです。私は子どもの頃に通っていた保育園のせんせいのことが大好きで、私もそんな優しく温かいせんせいになりたいと、ずっと憧れ続けてきました。その気持ちは今も変わらず、より素敵な保育ができるよう学びを重ねる日々です。もちろん、保育の仕事は責任も大きくて、一人ひとりの命を預かる重みを毎日感じています。でも、子どもたちの「できた!」や「うれしい!」の笑顔に会えるのは、本当にうれしいものです。先日、1 年目で担任したクラスの子が久しぶりに会いに来てくれたのですが、大きくなったその姿で、あの日のように、変わらない笑顔で「せんせい!」って抱きついてくれたんです。もう胸がいっぱいになりました。もしかしたら園での日々は覚えていないかもしれませんが、保育士としてその子の人生の1 ページに関わることができたこと、また心のどこかに温かいものが残せたことを実感し、改めてこの仕事って本当に素敵だなと誇らしく思いました。今後も、同僚や保護者、地域の方々みんなで支え合いながら、子どもたちを育てていくことができたらと思っています。これから教育・保育の仕事を目指す人にも、『みんなで一緒に頑張ろうね』って伝えたいです。
まゆせんせいの穏やかな笑顔の裏には、仕事への情熱と神戸市の支援制度の存在がありました。「6つのいいね」は、生活の安定だけでなく、キャリア形成や結婚・子育てなど、ライフステージに寄り添う制度です。安心して働ける環境があるからこそ、幼稚園教諭や保育士は子どもたちとまっすぐ向き合えます。その仕組みが、まゆせんせいのように“笑顔で輝くせんせい”を育てています。「AIの時代だからこそ、人と関わり、心を育てることができるこの仕事は本当に尊いものです。ぜひ一緒に働きましょう」まゆせんせいの言葉が、この制度の素晴らしさを物語ってくれました。